最強の弁護士集団が教える「家主の危機管理」
 家賃の滞納、敷金精算トラブル、マナーの悪さ、サブリース業者の賃料変更など賃貸経営には家主の頭を悩ます問題がつきもの。 だが、トラブルは起きる前に何とかしたい。そこで今回は賃貸経営に詳しい最強の弁護士軍団に家主が知っておきたい賃貸経営の危機管理についていろいろな対処法を教えてもらった。

「嫌なオーナーと思われたくない」は危険
滞納を防ぐためにどのような手を打てばよいのか

○連帯保証人の的確性を十分検討しなければならない
 年金生活の両親など、保証人にとっても執行の場面ではほとんど意味がない。
 もし両親を連帯保証人にとるとすれば、預金残高証明書(これによって預金の所在が分かる)や所有不動産の登記簿謄本を提出させるなどして、将来の強制執行対象財産を明確にさせることが必要だ。
 もし、連帯保証人が有職者であれば、源泉徴収票の写しを提出してもらい、勤務先を確認することが必要だ。通常入居申込書には勤務先の記入欄があるが、その住所として自分が勤めている営業所の住所が書かれていたりして本店所在地が分からないこともある。
 将来連帯保証の事実を否認されることがないように契約書には実印を押印してもらい、印鑑証明書を提出してもらうべきことは言うまでもない。
 次に本人については、まず勤務先を特定することが第一だ。源泉徴収票の写しは必ず取ること。
 また、転職した場合には通知する義務を負わせる条項も契約書に入れておくことが賢明だ。

○リストラされた賃借人の家賃滞納に対し、どのように対処すべきか
 賃借人との借家契約を終了させ、立ち退いてもらうことが、先決だ。賃借人との立ち退き折衝にかかる場合、いきなり弁護士に任せて、立ち退きの裁判手続きをする方法もあるが、賃借人への配慮も考え、賃借人と話し合い、双方にとって望ましい解決策を話し合うことが賢明である。
 この件の場合には、金銭的な要求をすることは当然無理がある。何ヶ月分かの家賃をただにして、その間に新しい立ち退き先と新たな勤務先を探させ、立ち退きの際、いくらかの立ち退き料を支払ってもらうというのも、解決策の一つではないだろうか。
 というのも、裁判を起こしたところで、賃借人から金を取ることは難しいからだ。裁判をすることにより、滞納される期間は長引き、その分家賃を徴収することはできなくなる。
 また、賃借人との話し合いが、なかなか進まない場合や、賃借人との約束を強制できるようにするためには、裁判所に間に入ってもらい、話し合いを納めるのも一つの方法だ。
 この調停の申し立ては弁護士に頼らずともオーナー本人で十分に対応することができるのだ。

○管理会社が2人の入居者に対して一室を二重賃貸し、姿を消してしまったとき、
 家主はどのように対処すべきか

 家主が管理会社に運営管理の一切を任せていた場合には業者が交わした賃貸契約は家主が交わしたと同様に扱われる。
 ここでクローズアップされてくるのが、賃貸借の対抗力と呼ばれるものだ。これは借家権に特別な効力を認め、借家権か契約当事者以外の第三者にもその効力を主張できるようにしたもの。
 賃借人の一方が自分の賃借権を家主以外の第三者に主張するためには借家権の登記か、そのマンションの個室の引き渡しを受ける必要がある。賃借人双方が借家権を主張して譲らない場合、相手より先に借家権の登記や、借室の引き渡しを受、自分の借家権に対抗力をつけなければならないのだ。
 2人の間で話し合いがつかず、裁判になった場合には、相手より先に借家権の登記や、借室の引き渡しを受けた方に軍配があがる。
 家主としてはどちらかに契約の解除をしてもらわなければならない。契約解除となった場合には、業者が受け取った前家賃や敷金の返還をしなければならない。また、その他に損害が生じている場合にはその賠償をする責任もある。

○3年後に建物を壊すので、新しく入る入居者を3年以内で退去させたい
 場合にはどのような方法をとるべきか

 平成4年8月1日から施行された借地借家法は親切規定を設け、借家関係だけでなく借地関係についても契約関係がきちんと終了して借地借家人に立ち退いてもらえるようになった。
 借地借家法第39条は「法令または契約により一定の期間を経過したのちに建物を壊すことが明らかな場合」の借家契約では、決めた期日に借家契約が終了するような取り決めをすることができる旨規定している。
 この法律が適応されるのは本件のように「3年後まで建物を壊すことが明らかな場合」に限られる。
 次に、「建物も取り壊すこととなるとき」に借家契約が終了する旨の特約をすることになる。そして、この契約は、「建物を取り壊すべき事由」を記載した書面でなければならない。
 取り壊し以外でも、期日を決めてその日に契約が終了するような、借家契約の締結が生じることもあるだろう。そのような場合に対処するため、新借地借家法は定期借家契約を認めている。
 スムーズに進めるために、家主は定期借家契約では期間満了の1年前から6か月前までの間に、期間満了の通知を賃借人に対してしておくことも必要。
 これをしなければ、期間の終了を賃借人にたいして、主張できなくなるのだ。

対前年比空き巣111.4%、住宅侵入盗120%
増える犯罪・下がる検挙率
 犯罪が増える一方で、住宅の進入盗の検挙率が年々下がっている。不審者の出入りに対する警戒が今後益々重要になってくる。今回はマンションでの犯罪の現状とその対策についてリポートする。

 平成14年度の空き巣、住宅侵入盗は、それぞれ対前年比が114.1%、120%と急増している。その反面、検挙率の方は年々下がる傾向にあるという。平成14年の検挙率は実に17%まで落ち込んだのだ。
 マンションに多いのは、ピッキング。件数は、徐々に減っているが、一戸建てと比較すると、マンションが多く、狙われていることが分かる。
 マンションは高層建物であるため、上層階の入居者は安心だと過信していることが多いようだが、実際には11階以上の進入による被害は多発している。
 マンションの場合、一旦進入するとベランダ沿いに簡単に隣へと移ることができる。
 また、玄関以外からは逃げ道もないため、犯人と鉢合わせした場合には、強盗犯へと変貌する可能性が高い。進入されてからでは大切な家族の命が危険にさらされることがある。
 住民が事件に巻き込まれないようにマンションの駐車場、屋上、エントランス、エレベーター内において、監視カメラで映像を録画し、管理人室で監視する方法をとるマンションは増えている。監視カメラは不審者の出入りを監視するとともに、駐車場やゴミ置き場などの放火、車や備品へのいたずら、幼児・女性へのストーカー行為などの監視・抑止を行う。住民間のトラブル防止にも効果がある。

進入を諦めるのは5分以上かかる場合
 泥棒は侵入する前に必ず下見をする。彼らは、完全犯罪を目指しているため、簡単に進入でき、確実に儲かる、確実に逃げられるという場所を狙うのだ。
 警視庁生活安全課の資料によると、捕まえた泥棒が進入を諦めるのは、5分以内と約7割を占める。ちなみに犯行にかける時間は5〜10分以内が4割だ。重要なのは、いかに泥棒に対して、この物件は進入するのに時間がかかりそうだと思わせるかということにある。
 錠前を複数つけたり、ピッキングやカム送り開錠などの手口に強い錠前に交換するのは、時間がかかることを泥棒が嫌うためなのだ。
 防犯上、もっとも効果があるのは、下見をする泥棒に対して建物の外から防犯意識が高いということをPRし、犯行対象から外させることをまずさせることだろう。
 防犯ステッカー、防犯ベル、防犯灯などを建物外観に取り付けることも抑止効果がある。
(全国賃貸住宅新聞2003.8.18より抜粋)


 当社の顧問弁護士は「賃貸(アパート・マンション)というのは、家主さんも仲介業者も小さな利益をコツコツと積み上げていくもので、一度事故にあったらそれまでの利益が総て消えてしまうどころか、赤字になってしまう」と言っております。まさしく先生のいう通りで、長期滞納者が出てしまい、最悪訴訟までいった場合は、「未納賃料・弁護士費用・裁判費用・強制執行の際の執行官への手数料・荷物を撤去する人工代」など様々な費用がかかります。
 その中でも弁護士費用等は滞納者へ請求することはできず、その他の費用も滞納者または連帯保証人へ請求することはできますが、相手方がお金を持っていなければ実質回収することはできません。税務面では利益と相殺することができますが、利益の方が少なければ持ち出しになってしまいます。
 本来は滞納者が悪いのですが、法の考えでは貸家業(賃貸経営)もその他の商売と変わりなく、利益を得る可能性とともに、損をする可能性を背負うことも当然であると考えられ、リスクを回避する費用(弁護士費用等)は家主さん持ちとなっているそうです。とは言え、家主さんが過去の裁判例や考えられるリスクを網羅し、全てに対処することは非常に困難で、その為に契約時・入居中のリスクを回避する為に不動産業者が、それぞれ仲介または管理を行っているのが現状です。
 賃貸経営を成功させるためには、信頼できる不動産業者との付き合いが必須ではないでしょうか。
 余談になりますが、私の八街に住んでいる友人は外出するときに鍵をかける習慣がないそうです。それでも、一度も盗難にあったことがありませんでした。ところが、9月初旬、勤務中に幕張本郷内で車を盗まれました。もちろん、借りている駐車場内に停めて鍵もしっかりかけていました。
 また、知り合いの検事に聞いたところ、日本の刑務所は満杯の状態に近く、6人部屋を8人部屋に改造したり、独房を改造して複数の人間が寝られるようにしているそうです。そのうち、刑務所の数が不足すると微罪では刑務所に入れずにすますケースが増えるかも知れません。「水と安全はただ」といわれた頃が、古き良き時代と呼ばれることも、そんなに遠くないのかも知れません。
 お風呂あがりに夜風にあたる、風鈴の音を楽しむ、虫の声を楽しむ、そういった季節毎の楽しみも犯罪者のせいで、夜は窓も開けられないとなってしまったら、寂しいことですが、現実にそうなりつつあることを認識し、自宅や経営するアパート・マンションについても防犯に注意していきたいと思います。

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