滞納者への対処法

Q 家賃払わぬ店子に用はなし
 今まで我慢してきましたが、どうにも家賃滞納者の態度に我慢が出来ません。すぐにも、滞納家賃を回収して出ていってもらいたいのですが、具体的にはどのような手続きを取ればよいのか教えてください。

家主にとって最強の敵
A ちゃんとした契約書を交わし、「うっかり滞納」を防ぐためにこまめに通知もし、借主との人間関係を築いてきたのに……。やはり家賃滞納者は後を絶ちません。貸主にとって、家賃はローン返済や税金納付の資金となるものですから、入金が遅れると経営そのものが圧迫されます。
 また、貸主が甘い態度を取ると、借主も助長しますので、ここは、毅然とした対応をせねばなりません。
 次に、家賃滞納者に対する3つの法的対処法を順にご説明いたします。

(1)内容証明郵便を発送する。
 先程も申し上げましたが、相手方に誠意がなければ貸主側も毅然とした態度を示さねばなりません。「解決するためには訴訟も辞さない」という態度を示すのが内容証明郵便です。有効性は2つです。

まずは証拠を設けること
@心理的影響を与えること。
 このまま放置すると貸主が法的手続きを取ってくるかもしれないというプレッシャーを与えます。
A証拠力が非常に大きいこと。
 相手方に請求した内容及び配達された日時を公的機関である郵便局が証明するので、裁判になったとき有力な証拠として利用できます。
 内容証明は、文字数などいくつかのルールがございますが、自分でパソコンで作成しても、市販の定型用紙を用いても構いません。「滞納家賃を支払わないときは法的手続きに入る」旨を必ず記載した手紙を3通作成し、「集配事務を取り扱う郵便局」あるいは「地方郵便局長の指定した郵便局」の窓口に提出します。その際、相手方に届いた旨の証明となる「配達証明」を付けることを忘れないでください。
 舌先三寸がものを言う 
(2)民事調停を申し立てる。
 あまり多くないケースだと思いますが、「このトラブルが解決したら、この借主に引き続き入居し続けて欲しい」と思われる相手方に対しては、「民事調停」の手続きが適しているかもしれません。
 調停は、裁判所における話し合いですが、裁判官1人の他、弁護士や学識経験者2人、計3人の調停委員が立ち会ってくれます。この調停でお互いが合意に至りますと、「調停調書」が作成されますが、これは裁判の判決と同じ効力を持ちます。
 裁判所の管轄は、原則として相手方の住所所在地の簡易裁判所となります。次回お話しいたしますが、「少額訴訟」は金銭の支払いに関するトラブルしか申し立てることが出来ませんが、「民事調停」は、そのほかに、「ピアノの音がうるさいのでやめて欲しい」などという請求も可能です。
 また「少額訴訟」のように、1日で話し合いが終わるというものではなく、お互いが納得いくまで数日にわたり話し合いが行われることも特徴の1つです。円満な解決を望まれる場合は、選択肢となります。
 調停で話し合いがまとまらなかった場合、手続きは終了します。その際、調停委員が、「調停に変わる決定」と言いますが、妥当と思われる解決策を提案することがあります。

巧遅は拙速に及ばず
(3)支払い督促も申し立てる
 「支払い督促」とは、簡易裁判所の書記官に「債務者は債権者に請求の趣旨記載の金額を支払え」という、命令を発してもらう手続きです。支払い督促を受け取った相手方にしますと、やはり「裁判所」からの命令ですから支払わざるを得ないということになります。
 支払い督促のメリットは、申し立てたものの書類の審査だけで、証拠調べや審理がなく、すぐさま「支払い督促」が発せられるという点です。つまり、貸主も借主も裁判所へ出向くことがないのです。また、少額訴訟は30万円までと、訴える金額に制限がありますが、支払い督促にはその上限がありません。
 そしてそのデメリットは、支払い督促を受け取った相手方が異議を申し立てた場合に、その督促は無効となり、「通常の訴訟の訴え提起があったものとみなされ」通常の訴訟へと移行してしまう点です。ですから、借主がだらだらとして、滞納家賃を支払わないときに、最も有効な手段といえましょう。
(全国賃貸住宅新聞2002.8.19より抜粋)

 当社においては28日迄に翌月分家賃を振り込んで頂く契約になっておりますので、月末までに入金されていない場合は、電話や手紙にて督促をかけており、当社管理物件においては、家賃送金日までに未納者がないようにしております。
 入居者に督促をして、なかなか入金されない場合は連帯保証人にも督促をかけます。やはり家賃をためてしまうと更に支払いにくくなりますので早めに対処するのが一番だと思います

滞納解決への処方箋
@内容証明郵便を発送
・法的に訴えてることをちらつかせてプレッシャーを与える
A支払い督促をかける
・書類審査だけで実行可
・金額に上限なし
※相手が異議を申し立てると無効に
B調停を行い裁判所でじっくり話し合う
・円満な解決を実現
・金銭以外も争点に出来る
※日数がかかってしまう


[戻る]