賃貸入居者が物件を選ぶ際の選択基準は?


 リクルートが平成14年1月に関西エリアで行ったアンケートと「週間CHINTAI」で行った入居者アンケートを基に入居者の希望ニーズを拾ってみたい。

「防音」「安全」へのニーズが高い
 現在賃貸住宅に居住している人たちは現状の住宅について満足しているのだろうか。これについての設問についての回答は「総合満足度」では「満足」、「やや満足」と応えた人が合計で45.7%となっている。一方、「やや不満」「不満」という回答の合計は44.3%で満足はほぼ拮抗しているといえる。
 さらに「生活の利便性」「通勤の利便性」については満足感が不満を大きく上回っている。「賃料」「陽当たり」「管理/清掃」「間取り」「広さ」についても不満よりも満足度が上回る結果となった。
 それではいったい何が不満で新たに部屋を探しているのだろうか。回答の中で不満が目立ったのが「設備」「防音対策」そして「安全対策」だ。これらは不満感が満足を上回っている。
 それではどういった設備・仕様をユーザーは望んでいるのだろうか。この調査では予め設備に見合った加算賃料を設定した上で希望する設備を質問している。アンケート対象者全体での回答で1位となったのが「バス・トイレ別(2000円)」で65.8%。ついで「ガスコンロ(500円)」で54%、「エアコン(1000円)」が50.4%、「コンロが2口以上(300円)」が45.6%、「追い焚き機能付きお風呂(1000円)」となった。「防音対策(2000円)」は7位で36.9%、また安全対策関連では「オートロック(1000円)」が26.4%で10位となった。

せっかくの設備も賃料と希望地には及ばない
 全国各地の入居者の意見が全く一致しているケースもある。それが物件を探す際の最重要こだわりポイントについてだ。
 1位は何と言っても「賃料」。生活がかかるだけにこのポイントをはずせないというところだろう。高い利回りを達成するにはオーナーとしても最重要視しなければならないところだけに、熾烈な争点となるのは当然といえるかも。間を取り持つ管理会社にとっては頭の痛くなる結果といえよう。
 2位にくるのは「希望地」。このニーズは持っている土地の活用を考えるオーナーにとっては厳しい現実か。
 3位にくるのは「こだわり設備・仕様」。オーナーにとっては集客手腕の見せどころだ。「家賃」や「立地条件」には及ばないが、この順位はやって損はないことの裏返し?

依然として根強い新築人気
 どんなに気を配って建てられた賃貸住宅でも聖者必衰の理からは逃れられない。一方で「新築」と募集情報に記入すると入居者から見れば後光がさして見えるものだ。全国的にも「新築」神話は依然として強く、約9%から約16%が新築を希望している。逆にどの位の築年数まで耐えられるかという問いに対しては各地の希望築年数の平均は9年から最長でも約13年となった。入居者にとって、築年に「昭和」がついているのは時代を感じさせるようだ。

 以上のデータから入居者のニーズは、賃料、利便性、広さ、設備、安全性というところでしょうか。
 これから新築を建てるためには今のニーズを的確につかむことが大切ですし、将来を見据えたインターネットやCATVも考えなくてはなりません。
 また古い物件でもリフォーム時に於いて部屋の間仕切りの改造によって3DKを2LDK、2DKを1LDK等にして使いやすくするなど。また設備もエアコンは勿論、給湯、追焚き機能、独立洗面台の設備をすることで、よりニーズを掴むことができるのではないでしょうか。
 安全性につきましては、昨今は世の中が余りよい状況ではないようでピッキングなどによる空き巣狙いや、もっと乱暴なものになるとバールか何かでこじ開けて入るなどの被害も聞きます。また窓ガラスを割って侵入する等の被害があり、その為に2階以上の物件を希望する方が多く、1階ばかりが空室になります。1階への安全対策は特に必要と思われます。
 例えば夜間人が近づくと明かりがつくというセンサー付き防犯灯、玄関・サッシ等の2重ロック、防犯カメラの設備等。
 オーナーにとっては頭の痛いことと思います。私達もこれからもオーナーとともによりよい賃貸管理を目指して情報を提供して参りたいとおもいます。


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