Q.六曜は誰が決めているのですか。たまに順序が狂うのはどうして?

A.旧暦に基づいたルールで暦業者がやります。

 カレンダーの日付のわきに、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口と小さく書いてあるのが六曜。六輝ともいいます。七月七日は大安で、赤口、先勝……と、六日毎に同じ六曜が巡ってきます。

 規則正しいようですが、時に奇妙な並び方が登場します。例えば七月二十七日は先勝ですが、その四日後の三十一日に、もう次の先勝が来てしまいます。

 それは今の暦を見ているからです。旧暦は毎月、決まった六曜から始まります。
 つまり、一月は先勝、二月は友引、三月は先負……という具合に六曜の順に毎月の一日が決まっており、七月からまた先勝と繰り返すのです。

 二〇〇〇年七月二十七日は旧暦の六月二十六日。このため、旧暦の七月一日に当たる三十一日も先勝になります。年によっては、二日続けて大安や仏滅などという珍現象も見られますが、その理由はここにあったのです。

 六曜の起源は中国とされています。三国志の諸葛孔明が作ったという説もありますが、はっきりしません。日本では江戸時代から民間で使われはじめ、明治六年(1873)に太陽暦が採用されてから普及し、今では結婚などの祝い事や、葬儀の日取りを決めるときなどに、何かと気になる存在です。

 昔は色々な迷信があり、いい日か悪い日かを決めるのに七通りも八通りもあって、吉凶が互いに矛盾することもありました。六曜は一番簡単なルールで、誰が見ても分かる。太陽暦になって、旧暦の月の変わり目に順番が飛ぶようになったのも、ちょっと魅力的だったのでしょう。旧暦のままだったら四月一日生まれの人は誕生日が仏滅になってしまいます。

 迷信に基づく民間伝承のたぐいであったせいか、六曜の読み方も様々です。先勝は「せんしょう」「せんかち」「さきかち」、友引は「ともびき」「ゆういん」、先負は「せんまけ」「せんぷ」「さきまけ」、赤口は「しゃっく」「じゃっく」「しゃくこう」という具合。「大安」にも「だいあん」という読み方があるそうです。ちなみに仏滅は「ぶつめつ」だけのようです。六曜は、ルールさえのみ込めば誰でも作れます。カレンダーや暦を作る会社は、暦に詳しい学者などに計算や監修を依頼しているそうです。

 暦を作る都会の会社に聞くと、「うちでは毎年二月一日付けの官報を見てから翌年の暦を作り始めます」という答えが返ってきました。官報の束をめくると国立天文台が作成した翌年の「暦要項」が載っています。国民の祝日などに続いて「朔弦月」という項目があり、新月、半月、満月の日付が出ています。太陰暦は月の満ち欠けによって決まるので、国立天文台が発表したデータを元に翌年の旧暦を確定してから、制作に着手する業者もいるのです。

 「何ら根拠のない迷信で、使わなくなる方がいいと思う」と、六曜にとらわれることに懐疑的な人も多くいます。でも、「日本のように何事も円満に済ませようとする社会では、ある程度役に立っているのかも知れません。無理に使う必要もないが、とがめ立てする必要もないんじゃないでしょうか」と思う人も多いのではないでしょうか。

旧暦の月の変わり目に順番に飛ぶ
 毎年旧暦の1月1日は先勝になる。六曜の順序を繰り返すが、旧暦の次の月になると決められた六曜からスタートする。

六曜の意味付け(「広辞苑」による)
先勝 午前は吉、午後は凶、急いで吉という
友引 朝晩は吉、昼は凶とする。友を引くとして、この日葬式を営むことを忌まわしむ俗信がある。
先負 この日平静を守って吉、午前は凶、午後は吉という。陰陽道で公事又は急用に忌むという日。
仏滅 俗に万事に凶である悪日とする。
大安 吉日で万事進んでよしという。今日では、多く結婚式などに用いられる
赤口 大凶の日。正午のみ吉という



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